2015.07.24
猫ちゃんのフィラリア症について
実は、フィラリアはわんちゃんだけでなく、猫ちゃんにも感染する恐ろしい寄生虫です。わんちゃんを飼っているお家の方はすでにフィラリア症に関して良くご存知かと思いますが、猫ちゃんを飼っているお家の方にはあまり聞きなれない病気かもしれません。
なのでこの場で簡単に猫ちゃんのフィラルア症についてご紹介します。
フィラリアとは、蚊を介して感染する寄生虫です。
フィラリアの幼虫を持った蚊がわんちゃんや猫ちゃんを吸血することによって感染します。
わんちゃんと違って猫ちゃんはフィラリアにとってあまり居心地の良い場所ではありません。
なので、体内に入ったフィラリア幼虫が成虫まで育つ数や、その成虫が子虫を産む数はとても少ないと言われています。
そこで数が少ないから大丈夫というわけではないようです。
無症状で終わることもあれば、その少ない生き残った成虫によってわんちゃんが感染した時と同じような心不全を起こしたり、肺の血管系へ移行した幼虫によって咳や呼吸困難、ひいては突然死を引き起こす(犬糸状虫随伴性呼吸器疾患HARD)ことが最近になって分かってきました。
ねこちゃんのフィラリア症は、その診断が非常に難しく、さらに治療も難しいと言われています。
診断が難しいので、症例報告も少なく、獣医さんの中でも情報も不足している状況です。
そんな中で最近の報告では日本における、ねこちゃんのフィラリア感染率は12%前後と言われています。(あくまでも全国レベルの話なので、東京都内ではもっと少ないでしょうかね。)
私もこれにはビックリしました。
そのようなことから、フィラリア症に関してはわんちゃん同様猫ちゃんも、予防がとても大切になってきます。
室内飼いのねこちゃんはとにかく蚊を避ける。
それが難しい場合や、外をお散歩する猫ちゃんの場合は、月1回のノミの予防とセットになったフィラリア予防薬がありますのでご相談くださいね。
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